せっかくの休みだから、早朝から起きだして探索に出かける
予定だった。南紀にしようか、はたまた岐阜の方に・・・。
で、天気予報を見たわけ。 雨なんだって。
雨じゃぁ仕方無いなぁ。家でおとなしくしていよう。
お昼になって、あれ?雨なんて降ってねぇじゃねぇの。
なんだよなんだよ。じゃぁ近場のダムでも。
津から車で50分。
ダムでも歩いて一周するか。
このダムは昔、小っちゃい池だった。用水不足で紛争が
絶えず、ダムを造ったのだ。・・と堰堤の石碑に書いてあった。
昭和50年(1975年)竣工。
私にはちょっとした能力がある。洞窟とか坑道とか隧道とか、
とにかく洞穴が有ったら、臭いでわかるのだ。
いや、能力というのは言い過ぎ。これは誰でもわかる。
たぶん地中の温度と外界の温度差によるものだよね。
あの独特のにおい。
とにかくダムを一周するために歩き始めたら、5分もしないうちに
その臭いがし始めた。絶対鉱山あるな。
でも行きたい気持ちをがまんして、ひとまずダムは一周した。
で、二周目、すぐに林に分け入った。
あはは。
いや、これもう土の色がマンガンだよね。
森の藪の中をガンガン登っていく。・・と言うほどでもなく、
数十秒登っただけ。
ポンとこんなとこに出てきた。
もう出てきたよ。間違いなく鉱山跡だね。
ダムからほんの数分歩いただけの場所だ。
大したものは無いか、と思ったけど、そうでもない。
でっかい車輪みたいなのが見えてきた。
なんか可哀そうなことになってる軽トラ。
倒木はそんなに古くはない。最近のことか。
しかしこの軽トラが現役だった時代はおそらく昭和40年代
だろう。
ワイヤーもある。
当時のヘルメットだろうか。
金庫もある。
中は?何も無かった。
やかんよりも尋常じゃない大きい丸環の方が気になる。
小屋が崩壊しているのだろうか。もとは小屋だったに違いない。
コンプレッサーらしきのが見える。
カブみたいなのもある。カブなのかバーディなのか。
盤も見える。
これは何だろう。巻上機か。
それよりなにより、さっきから横に開いている深い谷。
写真ではわかりにくいけど、すんげぇでかい。
近づきたいんだけど、怖すぎて近寄れない。
怖ぇ〜怖ぇ〜と言いながら恐る恐る近づく。
あかん、やっぱり。足元が落盤でもしようものならひとたまりも
ないわい。
右の奥で、闇に吸い込まれている。
照らしてみる。
サーチライト&望遠。
次いで、左がわは?
こっちにいたっては、怖すぎて近寄れん。
こちらも闇に吸い込まれている。
すげぇスケール。
こんなところにホースをつるしているやつがおる。
ちょっとこれ一周してみるか。
こっちから足元を覗けんもんか、と思ったけど、やっぱり無理。
さっきのホースが下に向かっているのが見える。
一周していたら、穴に下りていける場所を見つけた。
右の闇には近づくことができた。
しかしながら、あの左の闇には近づくことはできない。
望遠で見るしかない。
さて、先ほどの軽トラの横をすり抜けると、・・・
こっちにも池が見えるぞ。
滑り降りてきた。
位置的には、先ほどの右の闇の延長線上にある。
なんとなく落盤してこのようなことになっているようにも思えた。
斜面には二つの穴が見える。
まずは左側から。
やっぱり落盤かな?
池を一周して右の穴へ。
その前に、この池にかかっているシートみたいなのの内側も
気になるところ。
右の穴。
入れないこともなさそうだけど入ってない。
この後、さらに山奥にも行ってみた。
とても人工的な溝もある。
確実に道だよね、というのもある。
もはや、鉱山跡とは別の場所ではあるけれど、時代は同じか?
懐かしい車も居る。古いと言っても昭和50年60年代だな。
こちらは鉱山に関係あるのだろうか。
これだけの規模だから、有名鉱山だろうと思って帰って
調べてみたら、やっぱり有名なマンガン鉱山だった。
天気予報のおかげで思わぬめっけもんだった。
いやぁありがとうありがとう。