津市は県庁所在地。津市と言ってもいまやめっちゃ広範囲
だからね。
とは言っても半田は市街からそんなに離れてるわけでも
ない・・・のにこの塩梅。なかなかの田舎っぷりだ。
このあたりは広範な小山になっていて、戦前砂を採るための
鉱山が有ったり、そこから派生して戦中は軍需工場が有った
りで、そちらこちらに坑口が開いている。地中は相当な
坑道が張り巡らされているらしい。
三重に赴任した2012年、自転車でプラプラしてて比較的
すぐにここに来たのだった、というのを最近思い出して
2018年、再訪した。
どこまで空洞かわからんような小山をえっちらおっちら
登っていくと、なんだなんだ?
骨壺みたいなのがいっぱい置いてある場所が出てくる。
そこを抜けると、「すすきの原」が如く「雑草の原」が出現。
こんなひっつき虫だらけのとこに入るやつおらんやろ、
と思うような場所に看板がある。
ほほぉー 龍泉寺。お寺の持ち物なわけね。
でもこのまま放置、と言うことはあれかな?陥没かなんか
するから使えん、ってやつかね?
それともこれも鉱山跡かね。
何も無いなぁと思ってたら奥に何か寝とる、ということに
気付いた。
なんじゃありゃ?
しかもかなりの巨体やぞ。
んー、まぁ入るんはやめとこう。
もっと見えるとこ無いかな?
ええとこが見つかった。この広場の向こうに墓地があって
お参りの方々の白い目線を背中に、しかも他人様の墓地
をずかずか跨いで、この風景。
なんだ、シートを被ってるじゃないの。
なんだろねぇ。
まぁこれ、ガリバーみたいなのが寝てる、ということは
間違いない、と思ったね。寺の持ち物だし・・でもまさか
仏か? いや正直仏だろうな、とこの時すでに思ったね。
・・で、こんなでかいのを運んだ人も居れば、シートを
被せた人も居る。とにかくこれが何かを知っている人は
たくさん居ることも間違いない。そう思ったのを覚えている。
帰ってインターネット博士に聞くか。と言うことで退散。
ネットを見たら案の定いっぱい出てきた。
でも誰が何の目的で、この先どうするのか、ってのは
いまだによくわかってない。
伊勢若松じゃないけど、忙しい時はちょっとした合間に
国土地理院のお世話になる、ってのが最近の自分の
形になっている。特にこういった場合、上空からの写真に
古いやつが有るのがありがたい。
2004年には存在するけれど、1979〜1983年は無い。
そんなわけで、2018年6月、なかなかに忙しいんだけど
近場だし、ということで久しぶりに散歩がてらやってきた。
6年前とほぼおんなじコースだ。
あの骨壺みたいなのも健在。
でも丘の上はちょっと様変わりしていた。
雑草の原のイメージは無い。整備されてる。
奥には・・・?寝とるよ。
おっシートが外れている。寝仏であることはすでにネットで
見てあったので、初見の時の感動は無い。
また雑草の中にこの姿を晒しているわけでもないことが
見ていての安心感につながっているような・・・。
近い将来何かが起こりそうな整備具合。
立禁よりもゴミ捨禁を重視している感じ。
入口のイメージがこういう具合だったとは、今回よくわかった
次第。
足場の階段を見れば、その巨大さがわかるというもの。
あの台座の下には地下迷路が広がっている、というのも
なかなかの浪漫だ。
では例の墓地に行って正面から拝んでおこう。
木が邪魔でなかなかすっきりクリアに見える場所は無い。
なかなか良き寝顔である。
これを建造している風景。運んでいる風景。必ずや撮っている
人が居られるとは思うが、そこまでは辿り着いていない。