カテゴリ
ダム・発電所(334)
鉱山(62)
林道(59)
隧道(117)
(19)
鉄道(61)
その他(121)

2013年08月14日

堂倉谷取水堰堤

宮川の三発(宮川第三発電所)は、三重の
産業発展に貢献するべく宮川大杉の深い山
に建設されたものです。取水は幻のダムとも
言われる不動谷ダムからと、堂倉谷取水口
からとなっており、今回は堂倉谷取水堰堤を
見に行きました。
三発の脇には大杉谷へのメインルートとも言
える登山口が有るので、三発を知っている
かたは多いと思います。
そしてそのルート上にあらわれる堂倉谷取水
堰堤も見たことの有るかたは多いと思います。
ところが平成16年9月の豪雨災害で登山道
が崩落、吊橋流出、通行止めとなっていた為、
堂倉谷取水堰堤も行きにくい部類に入って
しまいました。
崩落した道や吊橋を強行突破、と言う方法も
有るのですが、そこで何か有ってもだれも相手
にしてくれません。
01.gif

林道ルートを採ることにします。
こちら、遭難の心配は無いものの如何せん
距離が長いです。
それに輪を掛けるようにかなり手前から通行
止め。これはさすがに歩いていられません。
突破させて頂きました。
02.jpg

勝手におなじみの千尋隧道前に車を停めます。
03.jpg

ここからは延々歩きです。
時間は朝の10時半。いつものように行動が
遅めです。
04.jpg

道中にたくさん橋が有るのですが、この加茂助橋・・・
更新されていました。
それがどうした?ってことになりますが、後でこれを
作った、と言う方との出会いがあるから。
05.jpg

06.jpg

山道とはまた違うものの、山奥の林道なのでそんなに
悪くない山歩きです。
それでも長い・・・
07.jpg

約1時間半程歩いたところで隧道が現れます。
08.jpg

嘉茂助隧道です。
09.jpg

10.jpg

11.jpg

西側には扁額無し。
12.jpg

林道の途中林鉄関連でいろいろと有りますが
枚数が多いのでパスします。
13.jpg

千尋峠から2時間のところに、桃の木縦道の
入口が有ります。
整備されています。そうなのです。不動谷ダム
に行った時には休業中だった桃の木小屋は
このルートで再開しているのです。
14.jpg

2km!ちょっときつめの斜面が待っています。
15.jpg

ついついちょっと立ち寄ろうなんて考えてしまい
ましたが、思い直してそのまま進みます。
16.jpg

日出ヶ岳まで4時間半。従いまして、私の
歩いているような中途半端な時間に山歩き
の人と出会うことが有りません。
17.jpg

目指す堂倉谷取水堰堤は粟谷から堂倉坂を
下りて行ったところに有ります。あと7kmの
ようです。
18.jpg

沖見峠への分岐の場所です。
歩き始めて約2時間半です。
19.jpg

工事名称も参考に・・・
ちょっと惹かれるものが有ります。
20.jpg

約3時間20分歩いたところで、やっと堂倉の
営林小屋に到着。
21.jpg

ここはもう使っていない、とのことでしたが、車
が停まっていたので、休憩くらいには利用され
ているのでしょう。
22.jpg

23.jpg

24.jpg

さて、しかし、目的地まではまだひとしきり有り
ます。
25.jpg

ここからしばらく進んだところに穴が・・・
26.jpg

坑道跡のようです。
27.jpg

扉が開いてしまっています。
28.jpg

物置に使っていたような・・・
奥に続いているような・・・
29.jpg

30.jpg

何の前触れもなく突然有る感じです。
31.jpg

約3時間半。
営林小屋が小さくなっていきます。
写真にはおさまりきらない素晴らしい景色
です。
32.jpg

ただいま14:15。

工事の監督をされている方がおられて、
千尋から歩いて堂倉谷を下りてまた今日中に
戻る旨を話したら「え?今日は泊まらんのか?
今からだと、暗くなってしまうぞ。」と大変心配
そうにされて「16:30までやったらまだ居るから
もしもの時は。」と言ってくださりました。

にぶい私は「わかりましたぁ。ありがとうござい
ます。」程度でお別れして先へ進みました。

夜歩くことは覚悟の上ではありましたが、19時
ごろに車に戻れればいいや、と考えていました。
完全に計算間違ってるんですけどね。
33.jpg

千尋から4時間。14時半に堂倉坂の上まで
来ました。
この周辺の記載情報を貼っておきます。
アップが遅いためにいささか古い情報では
ありますが・・・
34.jpg

35.jpg

36.jpg

37.jpg

38.jpg

39.jpg

堂倉滝までは通行出来るようです。ちょっと
心配。堂倉滝より先通行止? 取水堰堤は
5分ばかり滝の先に有るんですけど・・・
40.jpg

ではいざ堂倉坂へ。帰りには心臓破りの坂を
登らねばならないのですが。
41.jpg

急坂を快調に(でもゆっくりペースですが)下りて
いきます。
42.jpg

急坂です。
43.jpg

44.jpg

45.jpg

要所には階段が有ります。
46.jpg

鎖も有り、
47.jpg

ロープも有りますので安心して下りれます。
48.jpg

堂倉坂の入口から約50分。随分くたばって
ますのでローペースですが到着しました。
堂倉谷取水堰堤が見えています。
千尋峠から5時間。15時半です。
途中随分遊んでいますので、普通ならもう
少し早く着けると思います。
49.jpg

まず目に付くのが吊橋「堂倉滝橋」
その左には取水堰堤が見えます。
50.jpg

その右には堂倉滝です。
51.jpg

52.jpg

53.jpg

橋の袂には何か有ります。石積。
54.jpg

この滝を登って遡行するかたもたまに
見かけます。
55.jpg

56.jpg

橋の上・・・は通らせてくれます。その先で
通行止。
57.jpg

橋の上からは堂倉谷取水堰堤の上流、
取水口側が見えます。
58.jpg

59.jpg

橋は渡ったところで通行止。
60.jpg

以外や以外。結構厳重でした。
61.jpg

62.jpg

良いルートなので、早く復旧を、と何も貢献
していませんが勝手に願っています。
63.jpg

取水口のあたりが見えています。
64.jpg

資料によると、堂倉谷取水口から
巾1.6m  高1.75m  長2823mの無圧
隧道で不動谷へ行っています。
不動谷までに一つ開渠が有るはずです。
65.jpg

吊橋が見えてきました。「堂倉吊橋」です。
66.jpg

その脇には細い(でも200Aくらいは有る?)鉄管
が見えていました。
67.jpg

ここでも立入禁止がかかっていました。
68.jpg

問題の区間はもう少し先ですので、ここも少々
おじゃましました。
69.jpg

吊橋からは堰堤の下流側が見えて来ました。
70.jpg

71.jpg

72.jpg

橋を渡ったところです。
73.jpg

さらに下には与八郎谷取水口が有るのですが、
本日は行っていません。
大杉谷ルートが開通すれば再訪したいと思って
います。
74.jpg

75.jpg

ちょっと川へ降りてみました。
76.jpg

77.jpg

78.jpg

79.jpg

80.jpg

堂倉坂を登ったところで17時15分でした。
すっかり真っ暗です。ここから4時間。
宮川大杉の山奥を夜の21時過ぎまで歩い
ているのもどうかと思うな・・などと考えていた
ら、車が見えました。先程の工事の・・・
16:30を過ぎても戻って来ない自分を心配
して、待ってくれていたのでした。
自分はなんて迷惑をかけているんだ、と思い
大反省。
ありがたく乗せて頂きました。
しかも道中の工事現場のトラックのドアに
鍵をつけておくからトラックに泊まっていって
いいよ、と言うようなことを書いてくれてあり
ました。 なんと親切な。車ですぐに通り過ぎ
てしまいましたが、折角なのでちゃんと読ん
でおきたかったです。
81.jpg

千尋峠のゲートで18時25分。
車で1時間10分もかかる夜道を歩くと思ったら
ちょっと無謀だったな、と思いました。
1時間あまりの車での道中、いろんなお話を
うかがうことができました。
大自然の山奥での土木の仕事にとてもやりがい
を感じている、と仰っていました。歳は五十いくつ
と言っていたと思います。自分より少し上。
いろいろ大変なことも有るかと思いますが、羨ま
しくもありました。
メンテで無圧隧道の水を抜いて、湿度の高い
真っ暗な隧道内を歩いて不動谷に行ったことが
あるそうですが、あんな心細いことは無い、と
言っていました。
82.jpg

間違ってるかもしれませんが、三発の水の
関係はこんな感じでしょうか。
ちょっと見に行くには大変な距離です。
83.gif
posted by Shimneti at 15:16| Comment(6) | ダム・発電所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは

いつものことですが、圧巻でした!
マネして行ってみたいとも思うのですが、体力的、気力的、経験的にムリですね。
もっと堰堤巡りをして経験を稼がないといけません(^_^;)

与八郎谷取水口も楽しみに待っています。
Posted by ねこ堰堤 at 2013年08月15日 19:19
ねこ堰堤さま。いつもすみません。

それより、なにをおっしゃるうさぎさん じゃなくて
ねこ堰堤さん、ですよ。

長野に行きたいとこを増やしに増やされてしまって、
こちらこそです〜。

浅間園展望台が解体!知らなかった・・・その前に
閉園していたことも知らなかったけど・・・

三重はそちらからだとちょっと距離がありますね。
与八郎谷はいつかはまた行くと思いますが、小不動谷
の方がおそらく行かないような気がしています。

またよろしくお願いします。
Posted by shimneti at 2013年08月15日 22:36
シマさんなら、きっとこのネタやってくれると思っていました。 やはりかなり過酷な条件のようですね。

ぼくのスキルじゃ、とても真似できません。

工事作業員の方は、とても親切な方ですね。   危険を知っているからこそなんて思いました。。

でわ、残りの取水口も楽しみにしてますね。
Posted by キリ☆ at 2013年08月16日 13:36
キリ☆様 毎度ありがとうございます。

お久しぶりです。このネタで来て頂けてうれしいです。

工事のかた、なんでそんなに親切なのか心配になるくら
い親切で、失礼ながらなんで?って何回も問いただして
しまいましたよ。山を愛してるって感じと、仕事に誇り
を持ってる、と感じました。いいな。


>スキル云々   のくだりは要らないっすよ。

大半が林道ですのでキリ☆さまなら超楽勝ですよ。
それより、小不動谷は行ったことが無いので是非よろ
しくお願いしたいと思ってたところです。

最近はあまり行けてなくてちょっと前のネタをゆっく
りアップで乗り切ってるところです。キリ☆さまも
お忙しそうですけどアップ楽しみにしてますのでよろ
しくお願いします。
 
 
Posted by shimneti at 2013年08月17日 20:13
ひとこと言って下さってれば50mくらい後ろをついていったのにぃ〜
ハイ、なかなか1人で行く勇気が出ないのあります
Posted by mt.tell at 2013年08月23日 10:30
mt.tellさま。毎度です。

いやいや、つわものmt.tellさんにひとこと言った日に
は50mどころか500m以上は前へ行かれそうだから
言いませんよ〜。

大杉界隈は、、だけは、 いや、 ここぐらいは、先に
行かせて頂きたく、だまってた次第です〜。
Posted by shimneti at 2013年08月24日 00:06
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: